経済学的には持ち家の方が賃貸よりもお得!! 「人口減少時代の住宅土地問題」
「持ち家と賃貸のどちらが有利なのか?」という問題は将棋の千日手のようにいつまでも決着がつきません。
でも住居費は人生で最大の支出なので、どっちでもいいじゃんでは済まされません。
せめて持ち家と賃貸のメリット、デメリットは深く理解しておく必要があります。
ちなみに私は賃貸派ですが、「持ち家の方が有利!」と解説する本が面白かったのでご紹介します。
2人の大学教授の先生が、住宅や土地に関する様々な疑問に経済学的な観点から回答しています。
おもしろかったのは、第10章「持ち家と借家は結局どちらが得なのですか?」への回答です。
ここでは明確に持ち家が得と答えています。
その理由は主に2つです。
1.情報の非対称性があるから
自分がマンションを持っている場合、自分で住むのと人に貸すのはどちらが安心でしょうか?
当然、自分で住む方に決まっています。他人に貸すとどんな風に使われるか分かりません。
この相手がどう使うか分からないという条件を情報の非対称性と言うそうです。
情報の非対称性があるので、人に家を貸す場合は自分で住むより大きなリターンが見込めないと貸せないという訳です。不安への補償料ですね。
2.借り手が有利な法律があるから
もう一つの理由は借地借家法の存在です。借り手は貸し手よりも弱いので、法律は借り手を保護するように出来ています。
賃貸契約は基本的に借り手側からしか終了させることが出来ないので、いつ返してもらえるか分かりません。
この貸し手に不利なルールで貸し出すにはその補償(プレミアム)が必要になります。
予め賃貸期間を定める定期借家契約だと賃料が安くなるのは、このプレミアムが無くなるからです
両方とも納得の理由ですよね。同じマンションにずっと住み続けるなら、借りるより買った方が安くなるでしょう。
それでも私は賃貸を選びます。賃貸の方が自由度が高いからです。
移住するとなった時に持ち家があるとかなり面倒です。
その時は売ったり貸したりすれば良いかもしれませんが、それはまさに不動産投資です。
不動産の素人の私が不動産投資で勝てる気がしません。
そんな資産がポートフォリオの大半を占めるのはリスクが大きすぎます。
私は一億円の家を買うより一億円のインデックスファンドを買う方がずっと安心できるのです。