ピケティの r > g は間違っているそうです。「21世紀の資本」
トマ・ピケティの「21世紀の資本」は、r(利子や配当などとして分配される資本収益率)が g(経済成長率)を上回ることを示して大きな話題になりました。
この r > gを見て投資するべき!と思った人もいるでしょう。
この r > g に「待った」をかける記事が日経に出てたので紹介します。
記事によると、過去30年間で資本分配率はむしろ労働分配率より下がっています。
r > g じゃなくて g > r だということです。
この違いは資本分配率をどう解釈するかで変わります。
ピケティは総付加価値の内、労働分配率以外を全て資本分配率として考えていますが、rでもgでもない独占利潤が最も成長していると主張しています。
独占利潤は市場を独占することで通常得られる利潤以上に得た利益のことです。
GAFAに代表される巨大IT企業が得ている利益がこれにあたります。
現在、世界のトップ1%の大金持ちは元々の資産家じゃなくて1代で莫大な富を築いています。
資産を持っている人が資産を増やすんじゃ無くて、新たに市場を独占した人が短期間で膨大な資産を築いているのです。
マーク・ザッカーバーグやジェフ・ベゾスのような人ですね。
r > gの公式は正しく書くと、
独占利潤を得るスーパーマン >> r = g
になります