中国、台湾のTPP加盟申請に学ぶ、長期的展望の大切さ
TPPに中国と台湾が相次いで加盟申請したことが大きなニュースになっています。
特に台湾の加盟申請は中国からの反発が避けられないと考えられ、穏やかではないですね。。
台湾からすると中国との対立はできるだけ避けたいはずですが、それでも加盟したいというのはよほどのことです。
中国にとっても、TPPが求めるルールを受け入れるのは難しいと見られています。
それでも競ってTPP加盟を目指すというのはそれだけの価値があるということでしょう。
そのTPP、アメリカが離脱した今となっては域内最大のGDPを持つ日本が中心になっています。
世界での影響力が低下し続ける日本にとって、TPPはリーダーシップを取れる数少ないカードの1つですね。
今となっては日本にとって重要なTPPですが、交渉参加を巡っては反対する人が多かったのを覚えています。
「日本の農業が破壊される」、「国民皆保険制度が解体される」といった反対の声に押されて、自民党も衆院選でTPP交渉参加反対を公約にしたくらいです。
当時の政権がどれくらいの長期的展望を持ってTPP参加を決めたのか分かりませんが、今の状況をみるとその判断は正しかったと言えます。
どうしても世論はその時代の雰囲気や好き嫌いで判断してしまいがちですが、国の将来を左右する大きな判断は長期的展望を持って決めるべきだと改めて認識させられます。
中国と台湾が加盟申請したことで、これから加盟国を巻き込んだ駆け引きが展開されるでしょう。日本がどう行動するかでTPP、ひいては日本の将来が大きく変わっていくはずです。
何が正解かは後になってみないと分かりませんが、ぜひ大局観を持ってTPPを主導してもらいたいものです。