普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門
昨今のFIREブームでFIRE関連本が乱立しています。
もう一通りのパターンは出尽くしたんじゃないでしょうか。
その中でも日本版FIREを謳った本は「普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門」が最初かもしれません。
著者の山崎俊輔さんは日経新聞に連載を持っていて、「マネーハック」と名付けた個人向けのマネーリテラシー指南の記事を書いています。
本書も基本的な資産形成の心得について解説しています。
1.もっと稼ぐ、2.貯める、3.運用する
の3つについての解説が中心ですが、「どうやって会社で昇進して年収を上げるか?」について解説してるのは他のFIRE本に見られない特徴ですね。
FIRE本でありながら、著者は40代でのFIREは実現可能性が低いと否定的です。
日本の年金制度に老後資金を頼ろうとすると、40代FIREだと厚生年金の積立期間が短くなるので年金額もかなり少なくなってしまいます。
そこでFIREを目指しつつも、結果的に60歳くらいでリタイアするのが老後の資産形成としても良いんじゃないかと勧めています。
それFIREじゃねーよ!と言いたいところですが、今の日本人は8割が65歳まで働いているので60歳リタイアも普通より早めの引退となります。
今後は平均的なリタイア年齢が伸びて行くので60歳でのプチFIREも労働者の憧れになっていくのかもしれません。
FIRE本を書く人は実際にFIREをした人が多いですが、本書の著者はバリバリ働いている人です。
働いている人の立場から書いたFIRE本ってこんな感じになるんだねえ。