1億円のポートフォリオ

株が下がるとナンピンします。1億円持ってます。

バリュー平均法はドルコスト平均法より良い?

積立投資の方法として、ドルコスト平均法が有名です。

株価の高低に関係なく、定期的に同じ額を投資していく方法です。

ドルコスト平均法は買い付け価格を平均化することができます。

インデックス投資も市場平均を得ることを目的としているので、ドルコスト平均法はインデックス投資と相性の良い方法と言えるかもしれません。

 

ドルコスト平均法は株価が高いときにも低いときにも常に一定額を購入するので、それ自体は特に有効な投資方法とは言えません。あくまで”投資期間の平均価格での取得”で買えるというだけです。

 

ドルコスト平均法のデメリットは、投資期間終了時に資産がいくらになっているのか前もって分からない点があります。

 

投資を始めるときに複利で運用すれば10年後、20年後にどれくらい資産が殖えているか考えると思います。

例えば、次の図は毎年100万円を投資して年率5%で運用できた場合の資産増幅カーブです。

 

 

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5%で運用すると、20年後には投資額2000万円に対して資産が3472万円になります。1.5倍くらいになりますね。

でもドルコスト平均法で投資しても実際にはこんなキレイな曲線にはなりません。実際にはもっと上下にバラついて、最終的な資産額もいくらになるか分かりません。

 

バリュー平均法は資産の伸びをきれいな曲線にする投資方法です。

バリュー平均法は最初に目標とする最終資産額とそれに向けた資産の伸び率を決めてしまいます。

最初に決めた増殖曲線に合うように投資額を”無理やり”に調節します。

 

20年後の資産額が3472万円の5%運用モデルの場合で考えてみます。

最初に100万円を投資して1年後に105万円になっていれば2年目も100万円投資します。

115万円になっていれば2年目は90万円の投資で済みます。

逆に90万円になっていれば2年目は115万円投資しないといけません。

 

バリュー平均法は多くの場合でドルコスト平均法のパフォーマンスを上回ることができるそうです。株価が安いときに購入額を増やして、高いときに減らす投資法なのでパフォーマンスが良くなるのはある意味当然ですね。

 

でもバリュー平均法は投資期間が長くなるほど運用が厳しくなります。

5%モデルだと14年後に2058万円になるのですが、ここでリーマンショック級の下落があって資産が1000万円下落するということも起こり得ると思います。

バリュー平均法だと次の年に1100万円を投資する必要がありますね。

 

バリュー平均法を実践するには、十分な額の待機資金が必要になります。運用されない待機資金を大量に持つ必要性を考えるとドルコスト平均法より良いとも悪いとも言えなくなってきます。

 

待機資金が多い人はバリュー平均法、少ない人はドルコスト平均法を実践するのが答えですね。