1億円のポートフォリオ

株が下がるとナンピンします。1億円持ってます。

先進国株インデックスと米国株インデックスのどちらに投資するべきか?

低コスト投信のeMAXIS Slimシリーズに米国株のみに投資するeMAXIS Slim S&P500が誕生しました。S&P500は米国の大型企業500社の株価を指数にしています。

 

eMAXIS Slim S&P500については以前にも記事にしています。

eMAXIS Slim S&P500誕生と米国株式インデックス(楽天全米株, iFree NYダウ, iFree S&P500) - 1億円のポートフォリオ

 

S&P500は米国株投資の王道といえるインデックスで、投資の神様ウォーレン・バフェット氏が妻への遺言に購入を指示していることでも有名です。

 

S&P500に低コストで投資するにはETFを購入することが一般的でした。

投資信託では2017年8月にiFree S&P500の販売が開始されて低コストに投資できるようになりました。

iFree S&P500の信託報酬は年率0.225%です。

十分に低コストですが、eMAXIS Slim先進国株の年率0.109%と比べると少し高く感じてしまいます。

 

そして今回eMAXIS Slim S&P500が年率0.160%で開始されました。まだeMAXIS Slim先進国よりも高いですが、かなりの低コスト化を実現したと思います。

 

では、eMAXIS Slim先進国とeMAXIS Slim S&P500のどちらに投資するのが良いでしょうか?

 

まずは過去のパフォーマンスを比較してみます。

eMAXIS Slim S&P500は始まったばかりなのでiFree S&P500とeMAXIS Slim先進国株で比較します。

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青:eMAXIS Slim先進国緑:iFree S&P500

 

iFree S&P500が開始してからこれまでのパフォーマンスはifree S&P500がeMAXIS Slim先進国を上回っています。

 

おもしろいことに、ifree S&P500とeMAXIS Slim先進国は指数が違うのに非常によく似た動きをしています。

この原因はeMAXIS Slim先進国の約7割が米国株で構成されているからでしょう。

eMAXIS Slimのレポートに組入国の比率が公開されています。アメリカが67%で圧倒的で以下イギリス、フランス、ドイツと続きます。

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先進国株は米国が牽引してEUが足を引っ張っているように見えますね。

 

これはここ1年だけの傾向では無く、過去5年間でも同じ傾向が見られます。

eMAXIS Slim先進国の指数データが取れなかったのでETFとの比較になりますが、先進国株とS&P500を比較してみました。

 

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緑:S&P500橙:先進国株(MSCI kokusai ETF)

 

やはりS&P500と先進国株はよく似た変動をするにも係わらず、S&P500が大きく上回っています。

まるで上位互換のようですね。

ワンピースで言うとメラメラとマグマグのような関係でしょうか。

 

将来についても日本と同じように高齢化しているイギリス、フランス等のEU諸国が米国を凌ぐ成長をしているイメージはあまり持てないですね。

 

では、米国株に集中投資するべきでしょうか?

 

それでも私は米国株に集中投資するべきとは思わないです。私は先進国、新興国、日本に広く投資しています。未来の世界経済や株式市場がどのように変化するかよく分からないからです。

米国は過去数十年、もっと言えば100年近く世界経済の中心でした。でも米国が覇権国家の時代はもうすぐ終わりを告げます。各種経済レポートで2030年までに中国経済が米国経済を上回ることが予測されています。

今、米国が中国に経済的圧力を掛けて中国の譲歩を引き出そうとしていますが、10年後には立場が逆転しているかもしれません。

長期投資にとって10年は長くないです。米国が特別な地位を失った後でも同じように株価が成長していくのか私にはよく分からないです。

よく分からないのでなるべく広く分散して投資するようにしています。