岸田政権のNISA拡充に期待できない理由
岸田首相がイギリスでの講演で「インベストインキシダ」として、資産所得倍増プランを打ち出しました。
具体的にはNISAの拡充を検討中とのことです。
岸田政権は発足後すぐに金融所得課税を持ち出してから投資家に嫌われていましたが、この資産所得倍増プランで期待を寄せるようになった人も多いと思います。
でも冷静になって考えてみると、資産所得倍増プランには期待できないと思えてきました。
ちょっとした微修正でお茶を濁すのが関の山でしょう。
理由その1
本気で資産所得倍増プランを考えてるなら、参院選で大いにアピールするはずです。
詳細を詰めきれてなくても大枠を発表することはできるでしょう。それをしないということはしょっぱい内容だからです。
理由その2
円安が加速する。
資産所得倍増プランは投資をすることで、国民の資産を増やすとともに日本経済を活性化することを狙っています。
でもNISAをやってる人は国内株より米国株に投資しています。
eMAXIS Slimの場合、米国株の純資産総額が1兆2千億円なのに対してTOPIXは500億円です。20倍以上の差があります。
NISAを拡充しても米国株投資(=円売り)が増えるだけでしょう。
円安に苦しんでる状況で円安を加速させる制度を拡充するとは思えません。
政府の本音は国内スタートアップに投資させたいのです。だからGPIF(年金資産)を使ってスタートアップ投資とかいうめちゃくちゃなアイデアが出るのです。